アート系SOHOの道

prodigal2003-11-23


今月はじめ、大阪のSOHO*eggで行われた女性SOHO支援セミナー(http://soho-connections.or.tv/02/)に行ってきた。
一般のSOHOセミナーと違う点は、SOHOによる出展コーナーがあったこと。
出展したい人を公募していたけれど、実際に出展し、作品を売りに来た人にアート系が多いのは、興味深いことだった。(出展者の中でだんとつだったのは、http://www.hifumiyo.com/gunjoaen/
グラフィックデザインでも写真でも何でもいいが、アートで食っていくのは大変だ。私自身、音楽家の家に育っているから、いかに厳しいか実例をよく見ている。
実際には、普段別の仕事をしつつ、週末に趣味として、しかしいつしか独立する夢を捨てずに続けている人も多い。(そういえば、『週末起業』すごく売れてる。http://www.shumatsu.net/
例えば、写真家として作品制作をしていても、普段は修学旅行の写真撮影など、作品制作とは関係ない写真の仕事をたくさんし、そのあいまに作品制作をし、自腹で定期的にギャラリーを借りて個展をする、というのがパターンだ。義理でなく作品を買ってくれる人は本当に少ない。でも気に入って買ってくれる人が一人でもいた時、その喜びは何にも代え難いものだ。そんなふうに活動を続けていた友人(http://homepage2.nifty.com/DARKSTAR/)がフリー活動をやめて就職したと知らせを聞いたのは、昨年のことだったか。
そんなことを思い出したのは、今日、久々に写真展に行ったからだ。姫路にあるSOHOの支援機関で相談員をされているOさんも出展している「ワンダリングワゴン/8人の写真展」(トアギャラリー2階、JR三宮または元町下車、トアロードを北に2分ほど。10時〜7時、27日まで、最終日は4時半終了)である。
個展をするまでにはいかない人は、グループ展をして、ギャラリー代を分担する。今は個展をしている人も、グループ展からはじめている人は多い。聞けば、このグループ展の出展者も、それぞれ平日には写真とは別の仕事をし、週末には写真の仕事をフリーでし、という形で生活している人も多く、皆、将来的には写真で生計をたてられたらなあ、と考えているとのことだ。
それぞれ日常の中からあふれでるきらめいた一瞬を作品として切り取っており、心が洗われるようだった。一つの仕事にとらわれることなく、フレキシブル=アイデンティティを持ち、好きなことは好きなこととして続け、チャンスがあれば、好きなことに徐々に軸足を移していく。そんな生き方ができるような社会。そこに今後のSOHOの一つの明るい未来形があるはずだ。そしてそれは人それぞれの意識の持ち方一つにかかってるのかもしれないな。そんなことを思った1日だった。
(昨日メーリングリストに投稿した文章をアップしたものです)